特に記載がない場合は、見延典子が書いています。

2019・2・26 頼三樹三郎の書状を解読➃

   「茶楽」(山﨑有堂、柏原田の知人)の情報をお願いします。

 

解読の結果、この書状は1852年、三樹三郎28歳の年に書かれていたことが判明した。北野萬燈祭」(菅原道真没後950年祭)と、閏月が出てくることから割り出された。同年3月17日 江差の斎藤観海に名「観」字「海」と命じた意味、送本の代価の事など(頼家十年の軌跡 小原千秋編)を書き送っている

とはいえ、宛名の「茶楽」については依然不明である。山﨑(有堂)は柏原田という人物とも親しいようである。ご存じの方はご一報ください。

2019・2・25 頼三樹三郎の書状を解読③

 

「頼山陽ネットワーク」顧問の頼一先生、石村良子代表、進藤多万解説員による頼三樹三郎の書状、解読結果は以下の通り。

 

別啓 両三日前与り萬燈乃           

騒動ハ少し相鎮マリ申候 鴨東   

夜景愚作入貴電候 彼地萬ニ     

一之風情ニ御座候 御笑正被下候   

花時ハ何卒御上京待入候       

帯一瓢聯吟可仕候          一

〇申落候 御作中第四字目ノ孤    

平ハ同字拗句跳韻ヨリハ             

大ナル忌ノ様亡父ナドモ申居候由   

御書忝奉薫誦候 如喩      

春寒殊長候 益御安祥      

恭喜不異古候 僕気健

御省念可被下候 山崎生義

色々御配意被下 当時ハ

柏原田氏へ世話ニ相成被

居候由 全ク老兄之周 

旋被下候義と萬謝之至候由

早春か同人与り一信是

あり委細申来候 乍此上宜

御添心可被下候 扨今便ハ

御盛稿拝見被仰付忝

薫吟仕候 不顧失礼存

心鄙見吐露仕候 宜御取

捨被下候 併不当之事耳ニ

被存候 無御遠慮御難と

被申候 但御作中聴聞見

看少々御思召違ひ是あ

りやと被存候聴ハ着意

聞ハ知声也 見ハ有所見也 看ハ

  キコヘル方  ミヘルキミ

視也 各々様小生ハ存居候

ミル

もと与り御存候事成も

平仄ナゾニテ一寸御取違ひ

被遊候てもと被存候 無腹

蔵申上候處ハ御免可被下候

此後御作被在候ハバ又ゝ

御下示奉鶴望候 萬々

申残後便申上候   頓首

 閏月八日   三樹三郎

茶楽様

     研北     

                               続きます。

2019・2・23 頼三樹三郎の書状を解読➁

 

頼山陽の子の頼三樹三郎は、山陽より贋作が多いとされる。35歳のとき安政の大獄で処刑されたため、真筆に関して不明の点も多い。

しかしながら今回の書状は、「頼山陽ネットワーク」顧問の頼一先生がご確認の上、真筆と判断された数少ない書状である。

それを踏まえて読んで(見て)みれば、頼家仕込みの端正な字体である。おそらく一つの判断基準として、後世に伝わるであろう。

                                                                               続きます。

写真左は、その書状の最後の部分。宛名は「茶楽様へ」とある。さてさて何が書かれているのか?

          続きます。

 

 

2019・2・22

頼三樹三郎の書状を解読①

 

昨年12月11日付、本欄で七頼の書簡が収められた巻物について書いた。その後、くだんのS氏から「三樹三郎の書状を読んでほしい」というご依頼があり、石村良子代表率いる「頼山陽ネットワーク」の精鋭 「解読チーム」が乗り出す。


結果は贋作で3000円。

2019・2・17

「なんでも鑑定団」に頼山陽の巻物

 

広島県で再放送された「なんでも鑑定団」に頼山陽の巻物「詠古十五断句」が出品された。

伊達政宗を「独眼竜」と記したのは頼山陽が最初とのこと。

 

 


2019・2・13

山根兼昭さん

「なんでも鑑定団に頼山陽の書」

 

2月12日の「開運なんでも鑑定団」に山陽の書 田中大鑑定人、頼山陽32歳の書。真筆、鑑定額80万円

「三條橋観月」とあり、32歳の作、山陽が京に居を構えた2月、3首連作の1つと思われます。


 

参考 頼山陽詩集 文化8年 游嵐山三首 閏2月

(第1首)

清溪一曲 水迢迢 夾水桜花 影亦嬌

 

桂楫誰家 貴公子 落紅深処 坐吹簫

 

(大意)桜花美しい嵐山を訪れば、青く澄んだ清らかな水が、一曲りして遥かに流れてゆく。両岸の桜は水面の流れに花影を映してひときわ美しい。

 

桂の櫂を操り、美しい舟に乗って舟遊びをしているのは、どこの家の貴公子であろうか。散り落ちる桜の花びらの深く積もるところに坐して、笛を吹いている。 

 

但し、今回の詩は頼山陽詩集には未掲載。

 

2018・12・17

「なんでも鑑定団」に頼山陽

 

18日、広島で放送された「なんでも鑑定団」で、頼山陽が1818年九州遊歴中、鹿児島の阿久根で詠んだ詩の書軸が出品された。

知人から10万円で購入したという品は、写しということで1万円。比較的わかりやすい贋作だろう。

 

阿久根で詠んだ詩は「頼山陽てくてく」でも紹介している。


解いてみると、「春水、春風、杏坪、山陽、聿庵、支峰、三樹」のいわゆる「七頼」の書簡を貼り合わせたもの。

2018・12・11

七頼の書簡

 

「頼山陽ネットワーク」登録団体のS氏から「何が書いてあるのか教えてほしい」と巻物が送られたきた。

もとより当事務局では鑑定、解読は一切行っていない。とはいえ何が書いてあるかは気になるところ。どうしたものか。矯めつ眇めつ眺めながら考える。

 


ホームページ編集人  見延典子
ホームページ編集人  見延典子

 

「頼山陽と戦争国家

国家に「生かじり」された 

ベストセラー『日本外史』

『俳句エッセイ 日常』

 

『もう頬づえはつか      ない』ブルーレイ

 監督 東陽一

 原作 見延典子

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 紀行エッセイ

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