見延典子が書いています。

文政2年(1819)頼山陽(40歳)母梅(ばいし、60歳)は

         広島から故郷の大阪、山陽が暮らす京都へ旅します。

 

2019・5・31

中国街道から西国街道へ

 

閏4月21日 

  梅一行(山陽も同行)は大坂

  を発ち、「中国街道」を西に進

  み、舞子の浜まで来ている。

※「舞子の浜」は、神戸市西部、垂水区の明石海峡に臨む海岸。東に須磨の浦、西に明石海岸がある。

 甲山
 甲山
中国街道
中国街道

※「中国街道」は大坂と西宮を結ぶ街道。中国路、浜街道ともいう。大坂城下高麗橋を起点として、難波橋、十三の渡し、神崎の渡し、大物浦、尼崎城下など経由し、西宮本町で西国街道に合流する。

「六十四州名所図会」の「舞子の浜」

       写真はすべてネットから。


一行は舞子の浜で小酌。大蔵谷米屋に泊。

が和歌を詠んでいる。津の国は摂津の国のこと。

 

 津の国にいつかきてみん甲山けふはあとにもなり増りつゝ

 

 大阪 桜の宮周辺の桜 ネットより
 大阪 桜の宮周辺の桜 ネットより

 

閏4月18日 小竹の催しにて、御

  座舟を仕立て、住吉の松林に遊

  び、やがて境に入り、田辺家

  を訪ね、夜に入り社参、篠田家

  へ帰宿。

住吉神社の境内 2019年2月
住吉神社の境内 2019年2月

2019・5・22 

     大阪を出立、帰路へ

 

閏4月17日 梅と山陽は舟で網

  島に向かい、山崎(中ノ島鼻)

  の金谷家(遷斎)別宅の裏門へ

  舟をつなぎ、その妻えい、篠崎

  小竹を誘い、桜の宮舟遊。

住吉神社の境内 2019年2月
住吉神社の境内 2019年2月

閏4月19日 山陽は母に名代で越

  智、中井両家へ暇乞。梅は大

  丸で帯の買物。

閏4月20日 出立。長掘四ッ橋よ

  り、後藤松陰の計らいで舟を仕

  立て尼崎まで同舟。西宮一泊。

 


2019・5・10

京都滞在終え、大坂へ

 

1819年

閏4月10日 梅一行興聖寺見物後

  伏見に豊後橋鮒庄の生洲にて昼

  食。三十石船に乗る。梨影見送

  りのため同行。夜、大坂八軒屋

  の浜に着き、長谷川家に入る。

 

順慶町は現在の南難波付近        写真はいずれもネットより
順慶町は現在の南難波付近        写真はいずれもネットより
  興聖寺
  興聖寺

閏4月11日 順慶町夜店見物

閏4月13日 中ノ芝居見物

閏4月14日 篠田家へ暇乞。夜は

  順慶町を廻り、同家泊

閏4月15日 山陽下坂。大坂にて

  早野反堂(中井竹山門人)より、

  祖父飯岡義斎の祠堂へ供奠。後

  藤松陰来訪。夜は近所の近江屋

  座敷で浄瑠璃を聴く。

閏4月16日 朝、山陽と合流。

 


 西本願寺の飛雲閣
 西本願寺の飛雲閣

閏4月6日 母子は白川越を大津に

  向かい、逢坂山より辛崎の松を

  見物。茶店で小酌のあと三井寺

  参詣。石場の播磨屋(遠帆楼)

  で小酌。蛍狩り、柳屋泊

閏4月7日 石山寺。舟にて石場に

  返り、逢坂山の奴茶屋。三条蹴

  上にて休憩、帰宿。

浮世絵に描かれた蛍狩り         写真はいずれもネットから
浮世絵に描かれた蛍狩り         写真はいずれもネットから

2019・5・8 

大津へ小旅行

1819年

閏4月3日 雲華の案内で東本願寺

  枳穀亭、西本願寺の飛雲閣見物

閏4月4日 山陽は小園(春風の

  婿)を漢医竹中南峯の塾に入門

  させる。母子は柏葉亭で小酌

 辛崎の松
 辛崎の松

閏4月8日 長崎で知り合った僧日

   蔵来訪。母子で上岡崎の香川

   景樹を訪ねる

閏4月9日 3月19日の入京以来

   50日目 宇治の蛍狩りを兼

   ね、雲華、日蔵も招き、菊屋

   (万碧楼)に一泊。

 


2019・5・3

さても旅男に御座候

1819年

4月26日 

小石元瑞夫妻と娘、畑橘洲夫妻と娘、浦上春琴、秋吉雲桂、小森梅庵母子、鳩居堂らを招く。

銀閣寺
銀閣寺

4月30日 買物。入京中の武内確

  斎、春琴など来訪

閏4月1日 梅颸と山陽は銀閣寺見

  物、三条小橋の生洲料理柏宗

  (柏葉亭)にて小酌。

山陽は広江殿峯、秋水父子への手紙で「扨ても扨ても旅男に御座候。これも前因なるべし」と認める。

高台寺 
高台寺 

4月27日 梅颸、丸三条で八幡

  臨時祭の行列を見物

4月28日 白河藩士田内月堂来訪

4月29日 梅颸と山陽は月峯を訪

  ね、高台寺の宝物を見、丸山端

  ノ寮で饗宴を受く。

金閣寺 写真はいずれもネットより
金閣寺 写真はいずれもネットより

閏4月2日 大徳寺・今宮から金閣寺を見物。北野・平野へ廻り、神泉苑より帰宿、小石元瑞から梅颸に煎茶茶碗10人前、土佐絵の扇子を贐す。

 

ホームページ編集人  見延典子
ホームページ編集人  見延典子

 

「頼山陽と戦争国家

国家に「生かじり」された 

ベストセラー『日本外史』

『俳句エッセイ 日常』

 

『もう頬づえはつか      ない』ブルーレイ

 監督 東陽一

 原作 見延典子

※当ホームページではお取扱いしておりません。

 

 紀行エッセイ

 『私のルーツ

 

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