2020・9・14 

      下村孝夫さん(大阪府在住)「頼山陽の真贋問題」

           

この頃でも頼山陽の真贋問題があるんですね。この大阪ではその昔、と言っても大正から昭和にかけて蕪村と並び頼山陽の掛軸は贋物の代名詞のような扱いであったらしい。やはり「日本外史」などより文学的な美文調の詩歌にひかれた父親から聞いた話では、「うちに頼山陽がある」と聞けば、それは大抵贋物であったようだ。少々旧家の筋であっても例外ではなかった。

 

古美術商の間ではそれだけ大量の商品()が流通していたことになる。実は、私の母方の祖父も古美術商だったらしく、そのあたりの専門で本物と偽物を器用に選り分けていたらしい。その贋物の出所の大半は京、大阪で美術学校の学生の習作にしては本物以上の秀作もあったと聞いている。従って、大阪ではこれが「頼山陽の偽物です」と堂々と自慢気に見せびらかす人もいたとか。いかにも大阪人らしいです。では、本物はどこにあるのかと言うと、実は大阪ではたとえ本物をもっていても決して他人に口外しないのが礼儀らしい。と、すると「これは偽物です」と見せびらかした掛軸も本物だったりすることもあり得る。奥の深い話である。

 

私の実家にもその後行方不明になったがそのような物が数点あったように思う。それは母方の祖父から出たものであったが、あれも偽物であったように思う。何故なら遠い昔、母が嫁ぐ折りに祖父が何の講釈もなしに「好きなのを持って行け」と言われたことを明かしてくれたことを今でも覚えている。                                                                                    つづく-

 

ホームページ編集人  見延典子
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